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1901.12.14 不協和音
少年はある少女に会っていた。
大切な人達を否定する世界を変える力を得る為に。
少女は言う。

「この炎は誰かに与えられる物でも、誰かが得たからといって無くなる物でもない。」
「ただ私達の血族の傍らに在る物。」
「メルは……あの子は自らが喪った物が大きいと思った。だから代償として力を求めた。あの子には力が必要だったの。」
「お前達には為したい何かが見つからなかっただけ。」
「だから。」
「お前が為したい事を見つけたと言うのなら―――この炎はお前と共にある。うん。」

そうして彼は炎を手に入れた。世界を変える為の力を。
―――でも。

“イ号第四円環”の因果律への大規模な干渉を感知。

「……これは!?」

並列世界から因果律の改変が行われています。
術式“ウロボロス”起動。
防御術式自動起動。


「どうして……どうしてこのタイミングで!」

“ア号第五円環”からの干渉と判明。一部魔力を感知。検索開始―――該当有り。
“アズキール”の魔力と判明。


「―――なっ!?アズキール!?」

防御術式展開―――失敗。
防御術式展開―――失敗。
防御術式展開―――失敗。
防御術式展開―――失敗。


「ライカ!ライカしっかりする!!」

因果律改変を遮断できません。“ア号第五円環”からの干渉継続。時空に歪みが発生・拡大。

「時が……!?」

―――緊急事態。
術式“ディスコード”自動起動。


「……そ、それは、駄目っ!その術式は誰かの為じゃない、その誰かの事すら忘れてしまう!世界を変える事その物が目的になってしまう……!!」

“ア号第五円環”からの干渉を遮断する為魔力の源との因果を削除します。検索開始―――該当有り。
警告。同位体が2体存在します。―――同位体を含んで削除開始。
記憶削除―――完了。
因果削除―――完了。
“ア号第五円環”からの干渉遮断。


「どうして……っ!ライカがやっと為すべき事を見つけた時に、どうしてあの世界からの干渉が……!?」
「ライカ!ライカ必ず思い出して!約束を……お前の本当に大切なものを―――」

殲滅術式“ディスコード”常駐―――


気付けば、彼は他に誰も居ない平原に1人立っていた。

そして、力を手に入れていた。
意識すれば、“熾焔”は在る。

そう、この力を使ってこの間違った世界を終わらせなければならない。
その為に堕ちたる竜共を屠らなければならない。

でもそれは……なんの為だっけ?
キャロルさんの為に薬草を見つけて……あとは、そうだ。どうして忘れていたんだろう。“あの子”の笑った顔が見た―――

殲滅術式“ディスコード”常駐―――
記憶削除―――完了。
因果削除―――完了。


この間違った世界を終わらせなければならない。
僕はそれを知っている。

でもそれは……誰の為だっただろうか?

―――何故か涙が一筋零れた。
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